今日の茨城県常総市は晴れ。

グリムス、キーワード、エコバッグ。

こんにちは。

茨城で工事原価公開の家づくりにこだわる 一級建築設計事務所建築アトリエ“夢空間”マツダ 一級建築士の松田直樹です。

このたびの豪雨、鬼怒川氾濫の災害により被害に遭われた皆様に心よりお見舞い申し上げます。
また、沢山の方々から心配の声をいただき、ありがとうございました。当設計事務所、自宅は鬼怒川の西側で被害はありませんでした。しかし、川を挟んだ反対側(鬼怒川東側)での甚大なる被害を目の当たりにし、常総市民として、今私たちに出来る事をやっていこうと思います。

色々水害に合われた方でおうちをどうしたらいいか分からない方が多いと思いますので、私の考えをまとめてみました。
(注意:これはあくまでも一級建築士である私個人の考えです。建築士により考え方はそれぞれですので、ご了承くださいませ。)

皆様、ボランティアの方等と一緒にすでにおうちの中の物等は処分された方が多いと思います。
その後についてどうしたらいいのか困っている方が多いため少々書かせていただきます。

DSC_0201.jpg


床上浸水の場合ですが、
浸かってしまった壁から15cm~20cm上の壁をはがして下さい。状況により壁全体となることもあります。
(解体する場合はまずは壁からです。床を先にはがすと作業がしにくくなります。)
その後、壁の断熱材の状態を見ます。
グラスウールの方が多いと思います。グラスウールは一度水分を含んだら断熱効果はありません。例え乾いていたとしても外して下さい。そのまま入れておくと、構造材を腐食させる原因にもなります。

次に床をはがします。
ベタ基礎の場合、
床下の泥を取り除いて、雑巾等で水気を無くし、強制的に扇風機やサーキュレーター等で乾かして下さい。(この時、土台、大引き等も水洗いしてください。)出来れば各部屋に一つくらいあっても良いと思います。匂いやカビが気になるため、途中でオスバン等の逆性石鹸を200~500倍に薄めたもの(雑菌の繁殖を抑えるので、柱、土台、あらゆる場所に広範囲で噴霧して下さい。)を噴霧しておいた方が良いです。
その後、扇風機等を使って乾かします。(一ヶ月くらいはこの状態で乾かして下さい。)
最後にもう一度オスバン等の逆性石鹸を200~500倍に薄めたもので噴霧しさらに十分に乾かし、ベタ基礎の上に調湿材を乗せます。
調湿材はゼオライトをお勧めします。ゼオライトは調湿効果、脱臭効果に優れていて、調湿効果は炭の約3倍、脱臭効果は炭の約30倍です。
これを敷いた後、防腐・防蟻材を土台、大引き等に塗ります。エコパウダーと言う商品は人体に無害ですのでこれを使うと良いでしょう。
杉、桧等の土台であれば、油分を多く含んでいるため、侵入をある程度防いでくれます。(念のため塗っておくと良いです。)シロアリがいない地域から輸入された木材や集成材を使用している場合は、塗っておいてください。集成材はベニヤの様な合板と同様で屋内に侵入した水を吸ってしまい、カビ等が発生すると、シロアリの好きな空間となってしまうためです。
その後、床の施工となります。
補足ですが、壁、床をはがし、土台等を水洗いする際は柱等の水洗いも忘れないで下さい。土台等に防腐・防蟻材を塗る時に一緒に塗ってくださいね。
床下に調湿材と言いましたが、
しっかりと床下内が乾燥し、消毒も済んでいれば、フローリングにスリットを設け、通気等のガラリ(ルーバーの様な物)を付ける等の対策をしても良いでしょう。

布基礎の場合、
まずは汚泥を取り除いて下さい。その後ベタ基礎同様、扇風機やサーキュレーターで強制的に乾かします。この時も土台等の水洗いの工程を忘れないで下さい。(ベタ基礎参照)
ある程度乾いた後に消石灰を撒きます。(乾いていないと十分消毒の効果がありません。)畳1枚で茶碗2杯程度(多く撒きすぎるとカビの原因にもなります。)です。消石灰は水に溶けると強アルカリ性となるため、使用する場合は十分に気を付けて下さい。
その後ベタ基礎同様一ヶ月程度は乾かして下さい。
十分に乾いた後、一番は防湿シートを敷き込んで、コンクリートを打つことですが、コスト面を考えると中々難しいです。
そのため、防湿シートを敷き込んだ後、ベタ基礎同様調湿材を撒いて、防腐・防蟻材を塗り、後はベタ基礎後の処理の通りです。

床下浸水でベタ基礎の場合、
床下に潜り、基礎上にたまった泥水等を全て取り除きしっかり洗います。
(この時に基礎断熱の方は断熱材を取り除いて下さい。硬質ウレタンフォームは物により、真水の場合は乾けば大丈夫とありますが、汚泥水の場合はカビが生えます。実際私の手掛けたおうちで、サーキュレーターを10台程度回していたのですが、断熱材がある程度乾いた後、乾きが悪く、その後カビが生えてきました。)
その後十分に乾かし、オスバン等の逆性石鹸を200~500倍に薄めたもので噴霧し、一ヶ月以上は乾燥させてください。
床下浸水の場合、床を剥さないため、乾燥させるのに時間がかかります。
また、床下浸水でも床下地(ベニヤ等)や断熱材等がが浸かってしまった場合は、床上浸水の時同様はがして下さい。
くどいようですが、ベニヤは薄い木を貼り合わせた合板ですから、かなり吸い込むことと、フローリングと密着もしているため、、乾燥させるのに時間もかかります。出来ればその場合は床をはがし、床上浸水の場合と同じことをすると良いかと思います。

床下浸水で布基礎の場合、
これも床上の布基礎、床下のベタ基礎の場合を組み合わせた感じです。
床下に潜り、汚泥等を全て取り除き、扇風機やサーキュレーターで強制的に乾かします。
床上浸水の布基礎の場合の段取りを踏み、相当時間乾燥をしてください。
床下点検口を増やしたりして、しばらく開けておき、乾燥させるのも良いかと思います。

床下に潜れない場合は、床を一部はがし(床下内の消毒処理が出来る範囲全て)、同様の処理を行ってください。

庭木や外壁についた汚泥は、水道で洗い流し、外壁は乾燥させた後、オスバン等の逆性石鹸を200~500倍に薄めたもので噴霧してください。次亜塩素酸ナトリウムと言うものを200倍に薄めても大丈夫ですが、金属類、繊維類は腐食するため、オスバンの方が良いでしょう。

まとめとなりますが、
何よりも乾燥が大切です。まわりに先立って、乾燥しないうちに床を張ったりすると数年後、カビが生えて来てやり直しなんてことにもなりかねません。これは実際に水害があった地域で起こったことです。
費用がかかるため、これを全部やるというのは難しい方もいるかと思います。
大切なのは床下を乾かし、消毒するということです。
今回は将来の子ども達の健康被害等を考え、わたくし一級建築士の松田直樹が考えをまとめてみました。
最初に書きました通り、これは私個人の考えです。建築士により考え方はそれぞれです。
参考程度に読んでいただけたらと思います。

また、悪徳業者も現れていると聞きます。
まずは、信頼のおける業者さんにご相談してください。
先走って契約をしないで下さい。一度周りに相談してからでも遅くはありません。
ご心配な方は一級建築設計事務所建築アトリエ“夢空間”マツダにご相談ください。
一度現場を見させていただき、アドバイスさせていただきます。
もちろん、こういう大変な時ですから、費用はかかりませんのでご安心ください。


FM84.2ラヂオつくばに出演中。

毎週木曜日の16時30分~17時の@タウン常総にも1~2か月に一度パーソナリティーとして出演しています。こちらは常総市の良い場所をピックアップして訪問しています。10月1日(木)は私とりんりんさんの緊急放送です。私がこのブログの内容「水害時の家屋につきまして」をお話ししていますので、ご参考までに聞いていただけたらと思います。
地方ラジオだから聴けないという皆様に嬉しい情報です。
インターネットでラジオが聴けます。
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お時間のある方は是非聴いてみて下さい。


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“夢空間”マツダ
茨城県常総市(旧水海道市)で設計事務所をやっています。
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